プラグインハイブリッド車普及には原発拡大が不可欠か
地球温暖化防止対策で電気自動車が脚光を浴びている。走行時にCO2を排出しない電気自動車は魅力的だ。「ガソリン価格の高騰が続けば世界の主流になる」という日産自動車のカルロス・ゴーン社長のご託宣も飛び出した。モーター性能、制御技術そして電池性能ともに向上し、第一次石油危機時など過去2回のブームに比べて実現性は極めて高い。
半面、手ばなしで喜べない事実もある。原子力発電の拡大が不可欠とみられるからだ。
CO2排出量半減に向けたシナリオの一つとして、「2030年までに30%以上の省エネ推進、石油依存度40%低減」(経済産業省『新・国家エネルギー戦略』)などとした数値目標がある。この目標達成のためには電気自動車、あるいは開発が進められているプラグインハイブリッド車が必須アイテムになるわけだ。
とりわけ、家庭の電源で充電できる電気自動車であり、長距離も内燃機関で走行可能なプラグインハイブリッド車は、将来のハイブリッド車の中心になると見られている。それを用いて30%の省エネを達成するには、1000万台以上の保有台数が前提条件だ。トヨタなどの計画ではプラグインハイブリッド車の本格投入は2015年以降で、保有1000万台超えのために、毎年100万台以上の生産・販売が必要になる。
普及は生産・販売は自動車メーカーの努力次第。その一方で、普及が進んだプラグインハイブリッド車を有効に使うには電力供給の拡大が欠かせない。石油依存を下げ、CO2排出を抑制するには、原子力による発電量アップが求められる。現在、日本の原発保有は52基、米国103基、フランス59基について世界第3位。狭くて、地震が多い日本でこれ以上どこに増やすのか。究極の選択を迫られそうだ。
【DANN編集長】 |