「低燃費」で動きだす自動車ビジネス、でも中身は深刻
ガソリン価格の高騰が大打撃になっている国内の自動車関連ビジネス―。「低燃費」というキーワードに触れるところのみどうにか動き出している。新車なら「プリウス」などのハイブリッド車や軽自動車。中古車買い取り・販売店でも、2リットルクラスのワンボックスが売りに出され、軽自動車やコンパクトカーへの乗り換えが進んでいるという。
実際、ガソリン価格の断続的な高騰は一般家庭にとって大打撃、引き締めに走り出している。総務省の家計調査を見ると一目瞭然、ガソリンに対する家計の名目支出は増加しているが、物価上昇分を差し引いた実質支出は昨年秋以降前年割れしている状況だ。今年4月、5月のガソリン税の増減にともなう価格変動があったが、安くなった瞬間は、家計支出は名目、実質とも対前年同期比で約25%上昇したものの、翌五月には名目は10%の伸びとなったが、実質は6%の落ち込みとなった。
「高くなれば控える」の典型で、全国平均180円を超えた7月以降のガソリン消費は、名目支出は増えても実質支出は増えない、即ちガソリン消費量が減る状況が鮮明になると予想できる。
「燃費の良いクルマ」で勝負ができる新車・中古車販社はまだ良いほうで、ガソリンスタンドを含め自動車アフターマーケット関係者は悩みが深い。クルマが走ることを控えれば、燃料以外の消耗品購入も減るし、走らないことで修理需要が減る。
日本の自動車産業に直接・間接に従事する就業人口は約500万人。多いのがトラック、タクシーなどの運送業を中心とした「利用部門」の270万人、ついで「販売・整備部門」の101万人。ガソリンスタンドの30万人を含むと、5分の4がガソリン高騰の被害を受けている。深刻な不況がこんな断面からも見て取れる。
【DANN編集長】 |