新車販売の落ち込み加速要因はディーラー自身に
08年上期の新車販売は3年連続の前年割れで、登録車、軽自動車合わせて前年同期比2.0%減の278万6千台にとどまった。所得の伸び悩み、若者のクルマ離れや高齢化と販売不振の要因はいろいろと転がっているのだが、これらの市場の要因ばかりでなく、ディーラー自身が抱える問題もあるという指摘が、コンサルタントや広告代理店など新車販売に関連する第3者から寄せられている。
現在、ある輸入車のカタログ製作をする広告代理店は、「セールスマンがお客様に新車をきちんと説明できない」というインポーター(カタログ発注主)の悩みに答え、新車カタログに初歩的な機能説明を盛り込んだ。セールスマンの教育レベルの問題もあるが、販売態勢を整備するために若年層を中心に人数合わせを行うと、もともと車に関心のない世代だけにユーザーに満足な商品説明ができないセールスを抱えることになる。
現在製作中のカタログは、記載の説明文を頼りにお客様との会話を進めてもらうのが狙いだ。少しはましな説明ができれば、買い渋るお客様も関心を持ってもらえる。
未熟なセールスより深刻なのは未熟な経営者。老舗ディーラーは2代目、3代目へのトップ交代が進んでいる。大手自動車メーカーはディーラー後継者を社内に迎え入れ、経営者教育をするのだが、そこで学んだ最新の係数管理が販売第一線のモチベーションを悪化させるのだと、某経営コンサルタントが指摘する。バブル崩壊後の苦難を乗り越えたディーラーセールス第一線の体験談は後継経営者のマネジメント感覚に合わないし、反対に第一線セールスもついて行けない。ディーラートップと販売第一線とそんなギクシャクした関係が、低迷を続ける国内マーケットのなかで浸透しているという。「貧すれば鈍する」ということか。
【DANN編集長】 |